産後の生活の仕方

- update更新日 : 2022年10月19日
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出産を終えた後は体型などが気になり、早く戻そうと頑張る方たちがたくさんいます。

現代人は忙しいため、産後すぐ普通の生活をしだす方も多いですが、産後のケアやその順番を間違うと閉経期(50歳くらいからの時期)に尿失禁など何かしらがでてくるリスクが上がる可能性があります。

40週負担をかけ続け、出産で強く開かれた骨盤は相当な無理がかかっているので出産直後から適切な生活、ケアが大切なのです。

それでは産褥期(出産後の一定期間)の生活の仕方、ケアについて進めていきます。

まず出産後8日〜12日後くらいまでは妊娠、出産に関わった骨盤、骨盤底筋群、腹筋群、小骨盤内臓器(膀胱、尿道、子宮、直腸)会陰が強く伸張されて傷ついているため、それらを酷使しないような生活をする事が大切です。

12日後以降からの数週間は、骨盤底筋群の再強化をするためのエクササイズを徐々に行なっていくようにしていきましょう。

現代人の生活を考えると難しいですが、産後2カ月くらいはできる限り生活の中での負荷を減らすようにしましょう。

■特に気を付けた方がいい動作

・重いものを持つ

・排便、排尿時につよくいきみすぎない

・ジャンプ

・咳、くしゃみ(これは気を付けるのは難しいですね)

・強く息を吐く

・しゃがんだ姿勢(和式トイレの坐り方)

・大きな声を出す

この動作は産後2ヵ月は気を付けた方がいいです。

 

〇最初の運動は骨盤、背骨などの動きを再教育していきます。

こちらは会陰などに傷がなければ、産後12日以降から始めてください。

注)決して無理にはやらないでください。

①イスに座り両足を広めに開きます。

骨盤に体重を乗せすぎないようにイスに手をつき少し前かがみな感じです。

その態勢で両方の坐骨を近づけるイメージで動かします。

難しい動きだとは思いますがイメージする事で動かせるようになってきます。

 

②次に両方の坐骨を離すイメージで動かします。

近づけて離してを繰り返します。

 

③次に尾骨と恥骨の間を開くイメージで動かします。

これもイメージすればなんとなくできてきます。

とにかくイメージがすごく大切です。

その後は恥骨と尾骨を近づけたり離したりを何回か(目安がほしければ10回くらい)続けてください。

 

④次に股関節から骨盤を動かしていきます。

上向きで寝た状態や足を伸ばして床に座った状態で、両足を限界まで開いたり閉じたりしましょう。

この時に足を開ききったあたりで骨盤も一緒に動いている感覚を感じるようにしましょう。

座位で開いた時は恥骨が開いて仙骨が圧縮される感じ、上向きで開くと恥骨の上部と仙骨の上部が圧縮される感じです。

 

⑤次に骨盤と背骨を動かしていきます。

四つん這いになり尾骨を床に近づけるように骨盤を後傾させます。

注)これもイメージがすごく大切です。

そうする事で背中、腰も丸くなります。

 

⑥そこから尾骨を天井に近づけるように骨盤を前傾させます。

そうすると腰が反ります。

注)この動きが辛い方は無理にやりすぎないでください。

これを10回くらい繰り返します。

⑦これをやった後は、正座のままバンザイして身体を土下座のように倒して腰をのばすようにしましょう。

バンザイした手を伸ばすほど腰も伸びます。

こちらは10秒〜30秒くらいです。

 

伸張された底筋群は緩んでいるか傷ついています。この状態を再教育するトレーニングをしましょう。

この時に腹圧をかけないように注意しましょう。

産後6週間くらいまでは腹圧はかけないように注意します。

会陰に傷がなければ産後3週くらいから始めましょう。

簡単なエクササイズとしては、お尻の穴と膣を頭の方に持ち上げるイメージで5秒締める運動です。

ポイントは息を吐きながらしめる事と締めた後は5秒くらい休む事です。

こちらを10回3セットやってください。

○小骨盤内臓器は徐々に元の位置に戻り筋肉は収縮力を取り戻してきますが腹筋群のバランスは不安定で非常に弱っています。

出産後6週間くらい経過したら腹筋群の再強化もしていきましょう。

①産後はまずインナーマッスルを鍛えたいのでドローインをお勧めします。

文章で書くと複雑でわかりずらいので、やり方は「ドローイン」で検索してみてください。

ドローインの動画はこちらです

注)
ネットで調べたドローインに説明がないかもしれないので、大事なポイントだけ書いておきます。
産後のドローインのポイントとしては、お腹を凹ましながらて息を吐ききり、お尻の穴と膣を締めるようにしてください。

これはとても重要です。

あとは調べたやり方で大丈夫だと思います。

②インナーマッスルがついてきたら外側の腹筋も適度に鍛えて大丈夫です。

注)こちらはいつからという目安はなく、痛みも不安定感もなく「骨盤が安定してきたな」と感じた時期でいいと思います。

目安がほしければ、私的には産後6カ月以降からです。

○膀胱と尿道は胎児の通過により圧縮されたり伸ばされたりするために色々な問題を起こす事があります。

出産直後は尿意の感覚が弱くなり、膀胱に尿をためすぎて膀胱が充満し、子宮の適切な回復が阻害される事があります。

尿意をあまり感じにくい時は医師、助産師に相談をしましょう。

産後2カ月くらいの長期にわたり蓄尿されない事があります。そういった場合は尿道が引き伸ばされて膀胱が下垂している可能性があります。

そのせいで膀胱と尿道の会いたいのバランスが逆転して膀胱が尿道に向かう狭いスペースに入り込みます。

このような状況の時は尿もれを引き起こしますが、たいてい一時的なもので産後の2カ月間、骨盤底に過剰な圧をかけなければ、膀胱や尿道は徐々に元の位置に戻ります。

子宮は数時間で元の大きさに戻りますが、子宮ど骨盤をつないでいる靭帯などは伸ばされているため、子宮は後傾した適切ではない状態で戻る事があります。

子宮を適切な状態で戻すためには産褥期の初期にうつ伏せになる時間を作りましょう(重力を使って子宮を前方に戻す)

 

■会陰切開や傷がついてしまった場合に注意する事

・排尿はできるだけ骨盤を前傾させて尿が膣周辺に飛ばないようにする

・排便時に便が膣につかないように膣から肛門方向に拭くようにする

・骨盤底筋群のトレーニングは傷が回復するまでやらないようにする

 

こういったケアや注意をして産褥期を過ごすようにする事がとても大切です。

その後、産後2カ月以上経過してから骨盤矯正等で骨盤を更に安定させていく事をお勧めいたします。

当院は産後骨盤矯正専門院です。水戸市や水戸市近郊(ひたちなか市、那珂市、鉾田市、小美玉市、東海村)で産後のお悩みならなぎ整体院にご相談ください。